実家が空き家になっている場合のリスクと対処法

実家を空き家の状態で放置し、使用していなかったとしても、維持するためにはさまざまなコストがかかります。主にかかるコストは、空き家と土地にかかる都市計画税と固定資産税です。 2つの税金を合わせて、年に1.7%がかかります。都市計画税と固定資産税は地方になると高額になることが特徴ですが、税率があがるわけではなく、算出するための建物や土地の評価額が割高になることが理由です。

また、たとえ誰も住んでいない空き家であっても、建物自体を維持する費用がかかります。屋根や外壁が劣化して飛んだり、落下したりという危険性があるため、補修工事を行わなければなりません。さらに、敷地内にある木が折れるなどして、近隣の建物や人に当たりでもすれば、損害賠償請求をされる可能性もあります。実家を空き家のまま使用していなくても、税金や工事代などの費用がかかり、コストの合計は建物の価値に対して年3~4%程度になるでしょう。加えて、土地も建物も、市場取引価格は、年におよそ2%を目安にさがることが特徴です。つまり、維持するための費用に4%、取引価格の低下2%、合わせて6%もの損失が発生していることを認識しておく必要があります。

空き家は老朽化する

家は、人間が住んでいないとすぐに傷んでしまうものです。老朽化するといわれるのには、4つの理由が挙げられます。1つ目が、下水の臭いが充満することと、ネズミが発生することです。この2つには一見関係がないように思えますが、排水管を使わずに放置することで関連性が生まれます。一般的に排水管はS字になっており、人が住んでおり水を使用している場合、S字部分は常に水が溜まった状態です。溜まった水には、下水の臭いが自宅内に入らないようにする、下水管をつたってネズミや害虫が侵入しないようにする役割があります。しかし、S字部分にある水は、水道を使用しなければ1カ月程度で蒸発し、下水の臭いやネズミが住居内に入ってしまいます。ネズミの巣ができ、大量発生を招くことにもなりかねません。

空き家の害虫被害

2つ目が、.高温多湿になった空き家ではカビやシロアリが発生することです。空き家の作りにもよりますが、隙間風も入らないよう密閉度が高い作りになっている住宅は多湿になりやすいといえます。実際に住む場合には快適ですが、湿度が高くなるとカビが繁殖し、木造住宅は大切な柱までカビに浸食されるケースが多いです。高温多湿の環境になるとシロアリも繁殖し、ほかの虫たちにとっても居心地がよいため、害虫の大量発生にもつながります。

空き家のまま放置していると、ネズミや害虫が繁殖して住宅をむしばみますが、繁殖したネズミなどは空き家だけではなく近隣の住宅へ移ってしまうこともあるのです。特に、空き家を取り壊す際に隣近所の住宅へ移動してしまい、人が住んでいる家までむしばむ可能性があります。場合によっては、地域一帯にネズミが散って生息し、想像以上の迷惑をかける可能性もあるでしょう。老朽化した空き家を取り壊す際には近隣の住宅に害虫やネズミ対策をするよう申し出なければならず、当然費用を負担することになるため、手間も出費もかかります。

犯罪の誘発も!

3つ目が、雑草など植物の成長で景観が悪くなることです。一軒家を空き家にして放置し、庭の手入れを行っていなければ、雑草など植物が伸びて景観を損ねます。隣の土地にまで伸びてしまえば、苦情がはいったり害虫の発生にもつながるためトラブルになったりと、近隣住民との関係も悪化するでしょう。また、景観が悪いと、売りたい場合に買い手がつきにくくなります。4つ目が、犯罪を誘発させることです。空き家のポストに大量のチラシや郵便物が詰め込まれた状態や、外壁や屋根が壊れているなど、一目で空き家だと分かる要因がある場合に注意しなければなりません。

空き家であり、人の手も加えられていない、誰も近づいていないことが分かれば、不法侵入や不法投棄、放火などの犯罪を誘発してしまいます。空き家を放火のターゲットにする犯罪者は多く、大きな火事になれば近所の住民の命にも関わるのです。また、不法侵入をして未成年が飲酒や喫煙など違反行為をしたり、不審者や逃亡犯が侵入して過ごしたりというケースもあります。さらに、庭つきの空き家には雑草が生い茂るため、冷蔵庫などのゴミを不法投棄され、ゴミに害虫が繁殖するケースも少なくありません。不法投棄されてしまったゴミは処分しなければならず、家電製品などであれば処分費用も高額になることが多いです。

まとめ

実家が空き家になった場合、賃貸物件にして人に貸し出したり、解体して土地を売る方法もあります。不用品回収業者の中には不動産売却や解体を行っている業者もあるため、空き家の中に家財が残っているようであれば、家財処分と不動産処分をまとめて相談しましょう。